ロッシーニ オリー伯爵 コンサート形式上演

ロッシーニ オリー伯爵 コンサート形式上演

ご婦人の皆様、ご注意を。紳士の皆様も油断なく。オリー伯爵がやって来ます。絶え間ない誘惑者であり、変装の名人で、救いようのないロマンチストである彼は、ただ一つの目的を胸に新たな旅へ出ます──またしても無防備な心を魅了するために。今回、彼が心を射止めようとするのは、優雅なアデーレ伯爵夫人です。

音楽的には、オリー伯爵はロッシーニの作品の中でも最高峰に位置づけられます。華麗なアリア、輝かしいコロラトゥーラ、精緻な重唱やアンサンブル、そして魅惑的な合唱。あらゆる旋律、あらゆる音が優美さ、生気、軽やかさに満ちており、ロッシーニが極致まで磨き上げたベルカントの魅力そのものです。

ロッシーニのラ・チェネレントラ、ドニゼッティのドン・パスクワーレに続き、今回で三度目となるイタリア・オペラのセミステージ形式の上演をお届けします。今回は原語であるフランス語版です。そして再び、豪華キャストが揃いました。タイトルロールを務めるのは、フランス語に特別な親和性を持つペトル・ネコラネツ。彼はパリのシャンゼリゼ劇場、エクサンプロヴァンス音楽祭、トゥールーズ、リヨンなど主要なフランスの舞台で熱狂的な喝采を受けてきました。最近では、2025年11月12日と15日にシャンゼリゼ劇場で上演されるエクトル・ベルリオーズ作曲ファウストの劫罰で、病気で降板したベンジャマン・ベルンハイムの代役として招かれました。魅力的なアデーレ伯爵夫人役は、数多くのイタリアの劇場で活躍し、今回プラハでのデビューとなるアンジェリカ・ディサントが務めます。主要な四役は、アイスランドのメゾソプラノ歌手アルンヘイズル・エイリクスドッティルと、イタリアのバリトン歌手ヴィンチェンツォ・タオルミナによって締めくくられ、どちらも既に当公演でおなじみの存在です。

2024年11月のスメタナホールでのドン・パスクワーレ公演に続き、現代で最も人気のある指揮者の一人であるマルコ・アルミリアートが再び招待を受けてくれました。この卓越したカリスマ性を持つアーティストが、当エージェンシーと「ホーム」オーケストラであるプラハ・フィルハーモニアとの共演を楽しんでくれることを誇りに思います。

プラハでロッシーニの喜劇的傑作が上演されたのは一度きりで、2017年のオペラ・フェスティバルにおいてブルノ国立劇場の歌劇団が出演した時のみでした。今回、スメタナホールが笑いと驚き、そして声楽の花火に満ちた空間へと姿を変え、オリー伯爵のユーモア、優美さ、そして超絶技巧を再び体験できる貴重な機会となります。

世界中の観客をほぼ二世紀にわたって魅了し続けてきたロッシーニの名作を、ぜひお楽しみください。

プログラムとキャスト

アンジェリカ・ディサント – アデレ
ペトル・ネコラネツ – オリー伯爵
アルンヘイドゥル・エイリクスドッティル – イゾリエ
ヴィンチェンツォ・タオルミーナ – ランボー
ダヴィデ・ジャングレゴリオ – 総督

クーン合唱団（プラハ）とチェコ音楽学校の学生
合唱指揮者 ズザナ・カドルチーコヴァ

プラハ・フィルハーモニア
マルコ・アルミリアート – 指揮